2026年4月施行の改正建物の区分所有等に関する法律(第6条の2)で新設された「国内管理人制度」は、海外に住むマンション所有者に代わって日本国内での連絡や手続きを行う制度です。
国内管理人の選任は、法律上は任意ですが、マンションの管理規約で義務化することが可能となっています。標準管理規約では、国内管理人の選任は任意の扱いですが、標準管理規約コメントの方で、義務化する場合の規定が提示されています。
管理規約を改正される際には、義務化する場合の規定を採用されることを強くお勧めします。
専有部分について個別の不動産取引が行われる以上、海外オーナーによる取得を避けることはできませんし、国内オーナーが海外に転居されることもあります。Eメール等で海外と連絡をとる手段もありますが、海外オーナーの場合、実住オーナーや国内の外部オーナーと比べて、音信不通となってしまうリスクはどうしても高くなります。
管理費の滞納督促や議決権の集票はもちろんですが、漏水等で専有部分に立入りしなければならない状況等、マンション管理において、オーナーと音信不通になることで問題化するケースには枚挙に暇がありません
今までも海外オーナーの方から国内の連絡先が届出されるケースは一般的にありましたが、あくまで自主的なものでしかありませんでした。これが、法律で「国内管理人」という制度が正式に定められ、規約に定めさえすれば、義務付けできるということなのであれば、採用しない手は無いです。
管理規約の改正検討の際には、ぜひ、義務付けする規定を採用するようにしましょう。
なお、規約改正支援を外部専門家に委託される管理組合も多いと思いますが、もし、委託先から提案された改正案が、国内管理人の選任を義務付けるものになっていないようでしたら、その外部専門家との今後のお付き合いは見直した方がいいかもしれません。組合のことを親身に考えてくれる外部専門家であれば、私は義務付けを提案することが当然だと思います。
(マンション管理士 大串)
